手づかみ食べは、自分で食べる第一歩
手づかみ食べは、汚されるからできればやらせたくない・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
・手づかみさせるものを、毎回用意しなきゃいけないの?
・毎回汚されて、後片付けが大変!
・最初は手づかみで食べるけど、途中から飽きてご飯を投げてしまう
こんなお悩みはありませんか?
手づかみ食べは、その後のスプーン食べにもつながります。
できることなら、親子とも無理なく進めたいですよね。
今回は、手づかみ食べの意義や簡単にできるポイントなどをお伝えします。
手づかみ食べってなあに?
手づかみ食べは、スプーン食べの前段階。
まずは目で見て食べ物を認識。
食べ物まで腕を伸ばし、食べ物を掴む。
食べ物を口まで運ぶ。
・・・と、大人からすれば簡単なことでも、子どもにとっては、意外と難しいものです。
手づかみ食べは、目と口の協調運動だと言われています。
手づかみ食べにもステップがあります。
①手の平全体を使って、食べ物を掴む。
(力加減が分からず、ぐちゃーと潰してしまうことも多々あります)
②手の指先を使って、食べ物をつまむ。
③指3本使っていたのが、2本でつまめるようになる。
④口に運んだ時に、指が口に入らなくなる。
お子さんの様子をよーく観察すると、変化が見えて面白いですよ。
一言に「手づかみ食べ」といっても、いくつかの段階があるのです。
④の段階でスプーンを持ち始めても良いかも?と思ってください。
指さしや手づかみ食べは、子どもの言葉です
理論的な説明は上記の通りです。
ですが、手づかみ食べの意味はそれだけではありません。
子ども自身に「自分で食べたい」という気持ちが育って、指さしや手づかみ食べをします。
子どもの「食べたい」を受け止めて、子どもの気持ちを代弁するなど、楽しく食べることを何よりも大切にしてほしいなと思います。
まだ話すことができない赤ちゃんや幼児でも意思があります。
指さしや手づかみ食べは、まだ話すことのできない子どもの「言葉」だと私は思っています。
「これが食べたいの?」「にんじん、おいしいね」「上手に掴めたね」など、子どもの気持ちを代弁してあげてくださいね。
なるべく簡単に用意しよう
まず大前提として、手づかみ食べは毎回の食事で絶対にやらないといけないものではありません。
お母さんお父さんの気持ちに余裕がある時だけで大丈夫です。
用意するとしても1品あれば十分です。
ド定番ではありますが、手づかみしやすい食材をいくつか紹介します。
①野菜スティック
前歯が生えていたら、野菜スティックも良いですね。
にんじんや大根、さつまいもあたりが、柔らかさも調整しやすく、子どもも食べやすいかと思います。
ポイントは、子どもが持ちやすい太さ・長さで切ること。
(大体7センチくらいの長さ、1センチ角くらいの太さ)
小さな子どもの手で握ったときに、手の上と下から野菜をはみ出るくらいがベストです。
あまり短いと、自分の手の中に野菜スティックが隠れてしまいます。
手を開いて指先でつかみ直すのはまだ難しいので、上記の長さくらいにすると良いです。
②ブロッコリー
モソモソした食感が嫌でなければ、ブロッコリーも良いです。
小房にしてあげることと、噛み切れる柔らかさにしてあげることがポイントです。
③卵焼き
全卵食べられるようになったら、卵焼きもおすすめです。
厚焼き卵をコロコロに切って出すと、子どもも食べやすいです。
④おやき
じゃがいもとツナのおやき、さつまいもときなこのおやき・・・など、おやつにもぴったりなおやき。
手は汚れますが、自分で持って食べられるメニューです。
私がある程度まとめて作って、冷凍保存していました。
別記事でレシピを紹介できたらと思っています。
見守る時に気をつけること
手と口の距離感がまだ掴めていないので、食べ物をグッと口に入れすぎてしまうことがあります。
そのような時は、大人の方が手を添えて、「一口はこのくらい」と教えてあげましょう。
繰り返す中で、子どももだんだん一口量が分かってきます。
余談ですが、2歳の子どももスプーンですくった時に「おっきぃ」と言って、すくい直すことがあります。
こんなに小さな子どもでも、自分の口に入る大きさがどのくらいか分かっているんだなと感心しました。
「手づかみ食べの経験がスプーン食べにもつながっている」と実感した瞬間でした。
後片付けがなるべく楽になるように
ここまで色々と書いてきましたが、なるべく楽に片付けられるようにいくつか紹介します。
「いっぱい汚して上手になってね!」と思いたいですが、やはり片付けは大変ですよね。
①便利グッズを活用する
床に敷くシート、机まで覆うことのできる長袖エプロンなど色々売っています。
床に敷くシートは新聞紙でも良いかなと個人的には思います。
(細かいカスを掃除機で吸うより、新聞紙を丸める方が楽と思える方)
自分に合うグッズを探して使ってみるのも良いですね。
②汚れても良い服に着替える
これも少しでもストレスを減らす工夫ですね。
夏限定ですが、汚れるから最初から脱がす、という方もいました。
③時間で切り上げる
後片付けの観点とはズレてしまいますが、ご飯を投げるなどの遊び食べが始まったら、食事は切り上げましょう。
食事時間の目安は長くても20分です。
集中力が続く子、続かない子とタイプがありますが、30分も集中して食べられる子どもはなかなかいないと思います。
最後に
食べるのなんてどうでもいい、それより遊びたい!・・・というような、食に興味のないタイプの子もいます。
それもまた、その子の個性。
あまり食べてくれないと心配になりますが、身長と体重が大きくなっていれば大丈夫ですよ。
色々と書きましたが、何よりも「お子さんと楽しく美味しく食べること」を大切にしていただけたらと思います。
良かったら、こちらの記事も読みにきてくださいね!