多すぎて迷う授乳コーナー
哺乳瓶や授乳関係のグッズ、たくさんあって迷いますよね。
私は母乳が本当に出なくて、生後0ヶ月から完全ミルクでした。
諦めきれずにミルクの前に咥えさせていましたが、それも2ヶ月で終了しました。
今回は、保育園栄養士としての知識と、私の子育て経験も含めて、哺乳瓶の選び方や消毒方法、おすすめグッズ紹介などしたいと思います。
哺乳瓶の選び方
売られている哺乳瓶の中で、あなただったら何を基準に買いますか?
有名だからピジョン?それともデザイン?
個人的には、以下の①②の順で考えると良いと思います。
①哺乳瓶の用途から、素材を決める
哺乳瓶の素材は大きく分けて2つ。耐熱ガラスとプラスチックがあります。
哺乳瓶の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
耐熱ガラス | ・傷がつきにくく清潔 ・プラスチックと比べると冷めるのが早い ・乾燥するのが早い | ・重い ・落とすと割れる |
プラスチック | ・軽い!持ち運びに便利 ・落としても割れない | ・冷めにくい (後述の作り方で解決できます) ・傷がつきやすい ・乾燥するのが遅い |
まずは哺乳瓶を使うシーンを想像してみましょう
家の中で使うことがほとんどなら、耐熱ガラスを選ぶと良いです。
外出先で使うならプラスチックをおすすめします。
私の場合は、実家も近く、低月齢のうちにはそこまで外出もしませんでした。
そのため、最初は耐熱ガラス(大)2本購入し、毎回の授乳後に電子レンジ消毒してました。
離乳食が始まるあたりで外出も増えてきたので、プラスチック(小)1本を買い足しました。
このように、用途に合わせて購入すると無駄がなくて良いですよ。
②素材を決めたら、あとはデザインで決めてOK
①と比べて「それだけ?」と思われる方もいるかもしれません。
このように書いたのには理由があります。
「子どもが飲んでくれるか、飲んでくれないか」いわゆる「子どもに合う・合わない」はどうしてもあります。
実際に購入して飲ませてみないと分かりません。
子どもにとって飲みやすい哺乳瓶はどれ?と真剣に悩まなくて良いと個人的には思います。
素材を決めたら、容量とデザインで決めてOK!
保育園でも、哺乳瓶での飲みが悪い場合は、違うメーカーの哺乳瓶を試してみることがあります。
しかし、お家で哺乳瓶を何本も購入するのは大変です。
違うメーカーの哺乳瓶を購入する前に、まずは乳首のサイズを変えてみたり、赤ちゃんの抱き方を変えてみたりしてみると良いですよ。
安全なミルクの作り方
基本的な調乳の仕方(ミルクの作り方)は、厚生労働省から出ているこちらの資料をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/dl/070604-1a.pdf
上記の資料に補足説明をさせていただきます。
・当たり前のことですが、哺乳瓶・乳首・蓋・哺乳瓶消毒バサミなどはあらかじめ消毒しておく
・ミルクを作る前には、手をハンドソープで洗う
・飲用水を一度沸騰させるのはカルキ抜きと、より安全にミルクを作るため
・沸騰させたお湯でかつ70℃以上に保ったお湯でミルクを作るのは、サカザキ菌を死滅させるため
サカザキ菌って何?
内閣府よりこちらの記事より抜粋させていただきました。
クロノバクター・サカザキは、健康な人の腸管内にも存在しますが、健康被害が起こるリスクは少ないとされています。しかし、乳幼児、特に未熟児[1]や免疫不全児、低出生体重児は感染すると敗血症や壊死性腸炎を発症することがあり、重篤な場合には髄膜炎を併発し、死亡したり、重度の神経学的後遺症が残ったりする場合があります。
未開封の粉ミルクの菌数は可能な限り低く製造されていますが、クロノバクター・サカザキは広く自然界に存在することから、開封後や調乳時にも混入することが想定されます。クロノバクター・サカザキは70℃以上のお湯で調乳することにより殺菌できます。調乳は必ず、70℃以上のお湯で行ってください。
サカザキ菌などの雑菌を死滅させるため、70℃以上のお湯を使いましょうと言われています。
外出先やすぐに飲ませたい時は?
そうは言っても、赤ちゃんが大泣きしている時、外出先で急いで冷ましたい時など、とにかく「早くミルクを冷ましたい!」という状況がありますよね。
プラスチックの哺乳瓶でも、後から湯冷ましを足す方法で作れば、冷ます苦労は減ると思います。
出来上がり量の2/3まで70℃以上の湯を使い、ミルクを溶かした後、湯冷ましを出来上がり量の線まで足す方法です。
この時のポイントは
①ミルクの溶け残りがないよう、しっかりとミルクを溶かすこと
この時にミルクの溶け残しがあると、サカザキ菌のリスクが心配です。
②水道水から作る湯冷ましは、煮沸消毒をすること
外出時、ミルクのお湯と湯冷ましと哺乳瓶と・・・と荷物が多くなりますね。
ですが「冷めない!」と焦るより良いかな、と思い、私は湯冷ましも持って行く派でした。
湯冷まし代わりに使えるミネラルウォーターってある?
2025年8月17日現在、サントリーのホームページにはこのように記載されています。
『サントリー天然水』は、赤ちゃんのミルクに使ってもいいですか?
『サントリー天然水』は、赤ちゃんのミルクに使用いただけます。
赤ちゃんのミルクに使用する水は、赤ちゃんの内臓に負担をかけないためにミネラル分の少ない「軟水(※)」がいいとされています。
『サントリー天然水』は、ミネラル分の少ない「軟水」ですので、赤ちゃんのミルクに適しています。また、ミルクを作る際には煮沸せずに使用いただけます。※硬度100以下が軟水の目安とされています。
サントリー天然水の硬度は以下の通りです。
南アルプス:約30mg/L
北アルプス:約10mg/L
奥大山:約20mg/L
阿蘇:約80mg/L

私は煮沸不要のミネラルウォーターを持って行っていました。
ですが、ミネラルウォーターでも煮沸しましょう、と書いてあるサイトもあるので、心配な方は煮沸消毒した湯冷ましを持って行く方が安心かと思います。
完ミ経験者がオススメ!便利グッズ紹介
①ピジョン母乳実感 哺乳瓶
これだけ哺乳瓶の話をしたので、実際使っていた哺乳瓶を一応載せておきます。
授乳コーナーの大部分を占めており、実際使っている方も多い印象です。
耐熱ガラス製のものは乾きが早くて気に入っていました。
シンクの中で手が滑って落としたことが何度かあるのですが、割れませんでした。
また、哺乳瓶の口や底が広いので、他のものと比べて洗いやすいです。
新生児では1日に少なくても8回くらい使うので、洗いやすい哺乳瓶を選びましょう。
耐熱ガラスは重いので、少しでも荷物を軽くしたかった私は、外出時はプラスチック一択でした。
②哺乳瓶消毒はさみ
煮沸消毒、薬剤消毒、電子レンジ消毒いずれにしても、哺乳瓶を清潔な器具で取り出して乾燥させなければいけません。
菜箸などでは哺乳瓶を落として、「また一から消毒・・・」となるので、初めからこちらを購入しておくと良いと思います。
保育園勤務の私ですが、ピジョンの消毒バサミは一番使いやすいです。
何よりも落とさないのが良いです!(落とすと消毒やり直しですからね)
③哺乳瓶を洗うブラシ
これも哺乳瓶消毒はさみと同様、絶対に必要なものなので、大人しく購入しましょう。
ナイロンブラシもありますが、すぐにブラシがダメになるので、こちらをオススメします。
ちなみに、載せた乳首ブラシは、母乳実感専用です。
ピジョンのスリムタイプの乳首には合いませんので、ご注意を。
④哺乳瓶 電子レンジ消毒ケース
産休に入ってすぐ管理入院になり、旦那さんに買ってきてもらったもの。
最後まで、他のもので代用できないかネット検索していた私でしたが、やはり専用のものを購入して良かったと思っています。
一日に8回とか(多い人はもっとですよね)消毒するんですよ。
この商品は、ギリギリではありますが一度に哺乳瓶3セットまで入って、他のおもちゃなども消毒できるので、使い勝手が良かったです。
なるべく簡単にできるグッズを活用して、睡眠時間を確保しましょう!
⑤「70℃以上のお湯」を持ち運ぶ保温ボトル
これも悩みますよね〜。色々調べた中で、私が使っていたのはこれ!
6時間経過しても70℃以上をキープできると商品説明にきちんと書かれていたのが、購入の決め手でした。
結果、長時間経っても、しっかり熱いお湯でした。
安心して、ミルクを作ることができました。
⑥哺乳瓶 保温カバー
ドラえもん柄しか見つけられなかったのですが、このような保温カバーがあると便利です。
冬は特にすぐ冷めてしまうため、あるのとないのでは全然違いました。
ちなみに、ミルク卒業後も水筒を入れるとピッタリ!
今の暑い時期、公園に行く時にこれを保冷カバーにして、水筒を入れて持っていきます。
ベビーカーのハンドルバーに引っ掛けられる紐があるのですが、これがバックルのタイプが使いやすいと思います。
ボタンのものやナスカンのものがあるのですが、サッと外せるバックルの方がオススメです!
⑦母乳育児も頑張りたい人へ 乳頭保護器 ニップル
乳首が痛くて痛くて、産院で勧められて購入したもの。
貼る向きや子どもの吸う力など、母も子もとにかく慣れることがポイントです。
乳頭の保護はもちろん、子どもも吸うことに慣れますし、ケースもあるので持ち運びもできます。
今はミルクも併用しているけど、ゆくゆくは母乳だけにしたい!と考えている方にもおすすめです。
洗浄と消毒は哺乳瓶と一緒に、④で紹介した電子レンジ消毒ケースにポイっと入れてました。
なので、洗浄も消毒も、私の場合はそこまで負担ではなかったです。
情報やグッズは上手に活用して
今の時代、ネットには情報が溢れています。
何が正しくて、何が間違いなのか・・・情報を受け取る私たちも見極めなければなりません。
「正しい情報を手に入れること」が、意外と難しい時代なのかもしれません。
また、便利グッズもたくさん売っています。
私も今回、オススメとして紹介しましたが、自分の環境、自分の性格に合うグッズを選ぶことも大切です。
長い記事になってしまいましたが、プレママやミルク育児に悩む方の助けになったら嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!